今の憲法はアメリカの
日本弱体化政策の産物





孫・・・今の憲法の出来た由来を考えると、憲法を改正 しなければならないことはよく分るけれど、どこをど う変えたらよいのか分らないな。


私・・・どこをどう変えるというより、本当は全部つく り直すより仕方がないだろうな。今の憲法にだって、 断片的にはよいことも書いてあるかも知れないけれど、 要するにアメリカ人が、アメリカにとって都合のよい ように作った憲法を、よい憲法だ、よい憲法だと言っ て押し戴いているなんて、独立国として恥ずかしいこ とと思わないかね。

日本が二度とアメリカの敵とならないように、日本 を弱体化するために、苦心に苦心を重ねて作ったのが 今の日本憲法さ。

アメリカも、まさか五十年近くも、アメリカが作っ た憲法を日本が改正しないとは思わなかっただろうね。



孫・・・何でそんなに長いこと、日本は憲法を改正しな かったんですかね。


私・・・本当は昭和二十七年四月二十八日に平和条約を 結んだ直後に、占領中の憲法は無効と宣言して、自主 憲法制定にとりかかればよかったのさ。しかし当時は、 国民の大部分はアメリカが押しつけた憲法だというこ とを知らなかったし―――何故って、アメリカはそのこ とをひた隠しに隠していたからね―――、それよりも何 よりも、当時の日本人は自分が食べるだけで精一杯だっ たからね。

アメリカは占領中、"真相はこうだ"というテーマ で、ラジオを通じて盛んに「悪かったのは日本軍部で、 国民は騙されていたんだ」という主旨のことを流し続 けた。それに悪乗りしたのが共産党や社会党や日教組 で、とに角軍隊は悪い、軍隊があるから戦争が起るん で、これからは軍隊をなくして、平和な社会を作らな ければいけない・・・・という思想を一生懸命日本人に植 えつけようとした。

これは東京裁判の判決と同じで、戦争はA級戦犯達 が起こしたもの、国民は悪くないという思想だ。

だから軍備は永久に放棄すると憲法に書いてあって も、アメリカが守ってくれるようだし、その方がよい と思ったのだろうな。



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