国体を護持することこそ
憲法改正の眼目





孫・・・国体を護持するとはどういう意味ですか。


私・・・国体とは国がらということだ。国ぶりと言って もよい。英語ではConstitution。Constitutionを辞 書で引くと憲法と書いてあるかも知れないね。国がら を成文化したものが憲法だと言ってもよい。 日本の国がらは、遠い昔から―――神代の時代から、 天皇を上に頂いて、君民一体、天皇は国民をわが子の ように慈しまれ、国民は天皇を父のように慕って、統 一国家を為して来た。これが日本の国がらだ。イギリ スのように、よその国から連れて来られたり、重税を 課したと言ってマグナ・カルタをつきつけられたりし た君主とは違う。初めから親子の関係、君民一体なの だよ。国体の精華を発揚するとは、その国がらの良さ を大いに発揮しましょうということだ。


 国がらをただ守らむといばら道
   進みゆくともいくさとめけり



これは八月十六日の昭和天皇の御製だ。これから日 本がどう進むべきか。その原点はこの御製や終戦の御 詔書にある。



孫・・・憲法改正もそれにのっとって行わなければいけ ないわけですね。


私・・・そうだよ。読売試案などはもっての外さ。早く 日本人が終戦の時の昭和天皇の御心に立ち返ることだ。 それでこそ靖国の英霊達は救われるよ。



以上



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