私たちは、国立の慰霊施設新設
構想に断固反対します!






八月十三日、福田官房長官は、「外国人も進んで参拝できるような施設を作ることがあってもいい」として、国立の慰霊施設建設を念頭に、官房長官の下に私的懇談会を設置する方針を表明しました。

この事柄は、過去にしばしば登場し、そして立ち消えになったもので、国民の多くが反対しております。さらにこの問題については、昭和六十年の「閣僚の靖國神社参拝問題に関する懇談会」(略称「靖國懇」)での議論において、既に決着がついています。すなわち、「靖國懇」の報告書において、「この新たな施設の設置そのものは十分に考慮に値することであるが、かかる施設が設置されたからといって、大方の国民感情や遺族の心情において靖國神社の存在意義が書き換えられるものではない」とされているからです。

たとえ国立の慰霊施設を新設したところで、遺族や国民が「戦没者追悼の中心施設」と見なさず、したがって普段はほとんど閑散としている慰霊施設に外国の要人を参拝に案内するのは、かえって失礼です。

靖國神社は、中韓両国は別として、多くの外国要人からも「戦没者追悼の中心施設」として認められています。昭和54年に”A級戦犯”合祀が明らかになってからも、外国要人・外交官・駐在武官などによる靖國神社参拝の事例は少なくありません。

政府が取るべき道は、国立の慰霊施設の新設ではなく、靖國神社が日本の「戦没者追悼の中心施設」であり、その参拝は戦没者への追悼と感謝、世界平和への誓いのために行われるという、日本人の常識を世界の国々に説明し、誤解を解く努力を重ねることなのです。




日 本  会 議
英霊にこたえる会
全国戦友会連合会













平成13年8月25日 戦友連391号より


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