A級戦犯とは




私・・・問題はA級戦犯として処刑された人達、つまり東條 さんを始めとする開戦当時の主要閣僚を靖国神社に祭 ることがよいか悪いかの問題だけれど、おじいさんは 祭るのが自然だと思っているよ。何故って、戦争は結 果として負けたけれども、あの人達は何も日本を不幸 にしようとして戦争を始めたわけではないし、ほかに 方法がないと思って決心したわけさ。だからさっきも 言ったように、日本人の大部分がそれに賛成しただろ う。

無論、後から考えれば、長い歴史の間に、あの時こ うすればとか、その時ああしていたらとか、色々やり 方はあったろうさ。しかしそれはA級戦犯とされた人 達だけの責任とは言えない。長い歴史の中で、あそこ まで追い込まれた日本が選べる道は、そんなにはなかっ た筈さ。言わば東條さん達は、そんな時に政府の責任 者とならねばならなかったという貧乏くじを引いたわ けだ。敗けたとは言え、国のために全力投球して亡く なられたわけだから、靖国神社にお祭りしていいので はないかな。



孫2・・うん。そこまで聞いたら、戦死した人も、戦 犯として死んだ人も、同じだという気がして来た。国 を守るために沢山の人が死んだんですね。日本は今平 和だけれど、この平和が続くためにはどうしたらよい かを、僕達一生懸命考えなければね。


私・・・そうだよ。この平和は靖国神社に祭られている 人達のお蔭なのさ。総理大臣がお参りするの、しない のと新聞で騒いでいるのがおかしな話だ。



孫1・・今年もみんなで靖国神社にお参りに行こうね。


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