八月十五日を迎えての
昭和天皇のお悲しみ





孫・・・もうすぐ八月十五日が来ますね。八月十五日に は武道館で戦没者の追悼式があるんでしょう。


私・・・あるよ。正午に天皇陛下がご親拝になる時間に 合わせて、国民全員が黙祷することになっている。



孫・・・何故靖国神社でやらないんですかね。


私・・・本当は靖国神社でやるべきなんだよ。それを一 番望んでいらっしゃるのは、恐らく天皇陛下だろうね。

残念ながら政教分離を楯に、それにイチャモンをつ けようとする国内の一部勢力と、中国などの内政干渉 を恐れて、政府や宮内庁が踏み切れないのさ。

殊に今は総理大臣が社会党の委員長だろう。総理大 臣の靖国神社参拝が再開されるまでは、陛下の御親拝 も難しいんだろうね。



孫・・・天皇陛下はそのことに付て、何か言っていらっ しゃるんでしょうかね。


私・・・天皇陛下は周りの者に迷惑をかけてはいけない と常々思っていらっしゃるから、直接こうしてほしい とはおっしゃらないだろうけれど、胸の中がたぎり立 つ程に英霊への思いを持っていらっしゃるだろうね。

昭和天皇が昭和六十一年八月十五日に作られた御製 を知っているかな。


 この年のこの日にもまた靖国の
    みやしろのことにうれひはふかし



本当に靖国神社の現状を憂えていらっしゃるんだよ。



孫・・・そういうことを僕達は学校で習わないし、戦争 は悪いことだから、これからはしっかりと平和に徹し なければいけないということだけ習って来ましたもの ね。



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